3月旬魚

2008年03月10日

旬のいかなご

今日の魚はイカナゴ

名古屋など中部地域ではイカナゴの子どもは小女子と言って
その乾燥したものを小女子ちりめんと言うが関西ではカナギ
ちりめんと言っている。

また、それを甘辛く煮付けたものをイカナゴのクギ煮と言っ
て、瀬戸内の神戸や明石の家庭はシーズンになると各家庭で
大量に作る文化があるので、スーパーでは朝からお客さんが
並ぶし、魚バイヤーはイカナゴを確保するのに苦労する。

1週間ほど前に試験引きといわれる今年の漁の解禁日を決める
(一度海に網を入れてイカナゴを採ってみる)漁がおこなわれ
最初は2センチぐらいの小筋であったが、今シーズンはすぐ
に小女子が成長して6センチぐらいのが出回っており、悩み
のタネである。

●「いかなご」とは?
スズキ目の海魚。全長 20cm内外。体形は細長くて側扁し、
口はとがる。背びれと尻びれの基底が長く、腹びれがない。
背部は青色。銀白色の腹側には多くの斜めのひだがある。
幼魚は煮干し・佃煮(つくだに)とし、成魚は天ぷらにする。
日本以北の北太平洋に広く分布。
コウナゴ。カナギ。カマスゴ。
昔からの風物詩なのか俳句でも春の季語になっている。

玉筋魚(いかなご)ってこんな漢字。

旬は春先の獲れる稚魚を新子(しんこ)と呼び、瀬戸内海では
2月末から5月頃までの体長3cm前後が最もうまいと言われ
る。

そうそう、奈良にいたときイカナゴの2センチぐらいのを
シンコといってそれを釜揚げされたものがよく売れた。

少し遅れてカマスゴと言うイカナゴの5センチから15セ
ンチぐらいの黄色身を帯びたものをボイルした商品もよく
売っていたが、信州では風習がないのかまれに見る程度だ。

産卵は瀬戸内海では12〜1月頃、北海道では3〜5月頃に、
砂礫のある深さ10〜30mの海底が産卵場となる。
2〜3000粒の卵は砂粒に粘着し、10〜25日で孵化
する。稚魚は4mm。

成長過程は体長が約3cmまでは細くて透明なシラス型で
浮遊生活を送り、7〜8cmになると内湾や沿岸の砂底で
底生生活に入る。

成魚も未成魚も浮遊性の甲殻類、特に焼脚類が主な餌と
なっている。塩分濃度や水温などの違う、二つの海水が
接する潮目に群れを作って集まり、活発に餌をあさる。
寿命は瀬戸内海で2〜3年、北海道で6年以上である。
従って大きさも前者は14cm程度であるが、後者では
25cm程に成長する。

「夏眠」って言葉初めてですがイカナゴは「夏眠」するら
しく、水温が15〜18℃以上になると砂の中に3〜10cm
程度潜り、水温の下がる秋に起き出して活動を開始する。
夏眠中は成長しない。へえっ〜。

漁法としては鮮度が落ちると値段が大幅に落ちる為、
スピードが勝負である。
網を上げてから一篭に約25kgずつ入れられ、1〜3時
間後には店頭に並ぶ。
日の出前に出船し、3艘1組で漁をする。2艘の「こぎ船」
が網を曳き、「て船」は出きるだけ早く網を揚げて新し
い網と取り替える。
獲れたイカナゴは直ちに船倉に入れられ、氷と海水でよ
く掻き混ぜ、魚体を締めながら港に運ばれる。

漁獲高としては 全国で約10万トンあり、兵庫は2〜3
万トンでダントツの日本一。
香川は7千トンの4位、大阪2千トン、岡山4百トン。

●お魚レシピ
「くぎ煮の作り方」


材料  いかなご 1kg  土しょうが 50g
    だし汁(濃口醤油200cc・中ザラ唐250g
    ・みりん50cc・酒50cc)
1.イカナゴをさっと水洗いし、水切りをする。
2.だし汁が煮立ったところへ強火のままイカナゴを
  2〜3回に分けてしょうがと交互に入れ、アク取り
  をする。
3.ふきこぼれない程度の強火で30〜40分煮込む。
  この時、アルミホイルに指で数ヶ所穴を開けた落と
  し蓋を使う。
4.煮汁が少なくなったら弱火にし、煮汁がほとんど無
  くなるまで時々鍋返しをする。
5.ザルに移し、手早く冷ます。
※ポイント
まず鮮度の良いイカナゴをえらぶこと。そして、厚鍋を
使い、崩れの原因となるので箸などでかき混ぜず、煮汁
を手早く捨てるのがポイント。

そもままポン酢で食べても美味しいが天ぷらにしたりも
しますよ。

「魚最高!また、会いましょう!!」


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2008年03月06日

春の魚 ニシン

今日のニシン(鰊)




旬は春のニシンというはかつては春を運んでくるとして、
3月〜5月頃に産卵の為に北海道の沿岸にニシンの群来
(クキ)として押しよせたが、今はそのニシンもどこへ行ったのか。

●何故ニシンというかは。
ニシンは『二身』と称し、身を二つに割り干してミガキニシン
とすることからまた『鯡』とも書くが、これは江戸時代の
松前藩がニシンを海から獲れる米と考え重要な食糧と
みなして、たからであり、魚に非ずという意から。
その他(春告魚)は、産卵するニシンを春ニシンと言うとから。

北海道では春ニシン、秋ニシン、ハシリニシン、ナカニシン
サラバニシンなどの名がある。
またカドニシン(北海道・東北)とは 蝦夷語で「カツ・カド」
は糧(かて)や糅(かつ)の意で、飯の足しにするものを言う。
数の子はカツの子という意味。



ニシンニシンニシン
数種のニシンがおり、主に大西洋と太平洋に区分されるが、
更に場所によっては多少の差が認められ、アラスカ・カナダ系、
ノルウェー系、イギリス・フランス・ポルトガル系、
北海道・樺太系がある。

現在は北海道・樺太系は見られず、北海道で見られるのは
北洋・サハリン系、テルペニア(サハリン東岸)系か、
厚田(石狩湾)やサロマ湖、能取湖、風連湖、厚岸、湧洞沼
など、沿岸で水揚げされる根付きニシンなどであるが、
根付のものは脂が少なくパサパサしている。

同じ仲間にイワシがいる。
魚類には涙腺が無いが、ニシンには目の周りに「脂瞼
(しけん)」と呼ばれる脂肪が固まったものがある。
冷たい海で泳ぐため、目を保護しているのかもしれないが、ふぐ
やマンボウと違い目は閉じられない。

ニシンの分布は冷水魚で、摂氏0〜12・13℃の水温域に
生息し、適温は4〜6℃。

寒流域沿岸であればほとんど分布し、北は北氷洋から南限は
利根川までがその範囲である。

また、湖沼性のニシンでは、茨城県の涸沼(ひぬま)に12〜
4月にかけて遡上し、湖岸で産卵するものがある。

●産卵は通常4年たってから産卵するがアラスカでは6〜7年後
と遅いともいわれる。

一般に、の年齢に万を掛けた数がおおよその胞卵数で、
ニシンは3〜10万粒の卵を持つ。

ブリストル物の数の子がカナダ物より大きいのはこのため
かも知れない。

水深5〜50mあたりの海草に大きさ1.3〜1.6mmの卵を
産卵する。

産卵後の卵はお互いに密着する構造になっている。

ニシンは、狭い海域にいっせいに来遊して産卵をするため、
海は雄の精液で真っ白になる。これを群来汁(くきじる)と言う。

1年で15cm、5年で30cmになり、寿命が18年に達するものもある。

ニシンの獲れる量は大正時代が最盛期で、70〜80万トン
あったが昭和30年に、地元の人が「群来」と呼ぶ集団産卵
現象が突然途切れ、姿を消した幻の大衆魚である。

現在では、北海道の風蓮湖(ふうれんこ)などの、湖沼ニシンや
沿岸型ニシンを中心に、この数年では1〜2千トン程度となっている。

輸入は、ニシンが数の子入りを含めて62千トン。
数の子のみが、冷凍と塩蔵を合わせて14千トン程度である。

●明治の勃興期、生糸輸出により近代への道を走り出していた
日本は、日清・日露戦争を戦い抜く戦費を生糸が稼いでいた。

生糸―カイコ―桑の生育に鰊の肥料が欠かせなかった。
またニシン油からは石鹸が作られ、グリセリンや火薬の材料と
しても利用されていた。
まさに、によって明治は支えられたのである。

ニシンは室町時代から食用にされていたもので、始めは
数の子しか食用にせず、身は肥料にされていた用であるが
江戸時代に発達した北前船は、北海道や日本海側と京都や
大阪を結ぶ物流の中心で、ニシンもこれによって流通し、
松前から津軽、秋田、山形にかけては生カドや塩カド、
加賀では身欠によるニシン寿司、京都ではニシンそば、
大阪ではコブ巻と、北の素材を、その土地その土地でうまく
加工した郷土料理が生まれていった。

●身欠ニシンとは内臓や卵巣(数の子)を取り出し、2〜3日
よく日に干し乾かした後、1ヶ月以上干し固めたもので、
腐らないのは、油脂やその中の不鹸化物が、細菌などの
増殖を押さえる働きがあるためである。

●産地別ニシンの特徴
数の子については、
・北部太平洋のアラスカ産かカナダBC州のものが、噛むと
ポリポリ鳴る上等な数の子になる。

・砂地に産卵する北大西洋産は、シャリシャリとした感じで、
味つけ数の子や松前漬けになる。

・上質な身欠ニシンには、サンフランシスコ沖のものが適している。

A.アメリカ北東太平洋
・サンフランシスコ沖
  脂肪含量比較的多く身欠ニシンの原料。
・アラスカ湾沿岸
  低脂肪のため漬物用身欠ニシンの原料。
・ブリストル湾沿岸
  脂肪分があり、利用範囲が広い。
B.カナダBC州
  脂肪分があり、上干物の身欠ニシンの原料として最適。
C.大西洋
・カナダ
  肉質柔らかく体脂肪が低いため、加工原料として
  は不向き。冷凍ニシンは端売り用。
・ノルウェー
  端売りが主体。
  一部加工(開き)に利用されるが、品質は落ちる。
・アイスランド
  体脂肪が高く張りがあるため、開きや一夜干し
  身欠、その他に利用される。

●数の子
『本朝食鑑』によると「カドノコと呼ぶべきところを【ト】と【ス】
を誤ってカズノコとよんでいる」と記載されている。

卵巣を乾燥した「干数の子」、塩漬にした「塩数の子」、味付け
した「味付け数の子」がある。

カナダ物は原卵で、カナダ物よりう皮がやや厚いブリストル物
は、原卵と原魚の両方で輸入される。

数の子は歯ごたえが命であるが、もともとの卵巣は他の魚と
同様に柔らかい。しかし、ニシンの卵巣だけは、理由は
不明だが、塩漬けにすると硬くなる性質がある。

太平洋産の数の子( )内は漁期と魚体重
・サンフランシスコ(12〜2月 120g)
  魚の割りに卵も大きく卵質もしっかりしており、
  無過水、無漂白数の子でよく販売されている。
・カナダ(3〜4月 150g)
  卵質もしっかりしており、数の子の中心的存在。
・シトカ(4月下旬 90g)
  小型中心、味付け用で業務筋中心に利用。
・クック&コディアック(4〜6月 200g)
  特大〜大中心、カナダ物とブリストル物の中間。
・トギャック&ノートン&ダッチハーバー
     (5〜8月 300g〜400g)
  特大中心で黄色味が強い。子質は粒子が大きい。

大西洋産の数の子 ( )内は漁期と魚体重
・カナダ東海岸
    (5〜6、9〜10月 370g)
  柔らかく粘着力に欠けるため、味付け用。
・シェトランド(8〜9月 180g)
  粘着力に欠けるが歯ざわりがよいので、塩数の子
  と味付け用。
・オランダ(11〜12月 155g)
  上記に同じ。
・アイルランド(11〜2月 165g)
  上記に同じ。
・バルチック(4〜5月 130g)
  塩数の子用。
・ノルウェー(9〜10、1〜3月 )
  卵の利用価値がない。
・アイスランド(10〜11月 400g)
  上記に同じ。

数の子の生産工程
漁獲したニシンを水揚げし、ニシンの精巣は光を通しにくい
ことを利用して、雄雌を自動選別する。

次に、卵巣を傷付けないようにニシンの背中に切れ目を入れ、
頭と尾をそれぞれ機会でつかみ、左右に引っ張って背中の
切れ目から引きちぎると、卵巣がポロリと落ちてくる。

卵巣は塩漬けして、冷蔵して日本へ輸出される。

ニシンのレシピ
身欠きニシンもたけのこ煮

材料(4人前)

身欠きにしん……2本
たけのこ…………1コ
人参……………1/2本
米のとぎ汁………適量

(A)
だし汁…………2カップ
しょうゆ………大さじ3
みりん…………大さじ2
砂糖……………小さじ1

1、身欠きにしんは熱湯につけておいてから5cm幅に切る。
鍋に米のとぎ汁、身欠きにしんを入れて火にかけ、
弱火で約30分煮る。

2、煮汁を捨てて、ひたひたになるまで水を加え、さらに火にかけて30分煮る。
また煮汁を捨てて、Aを加える。

3、弱火にかけて落としぶたをし、約30分煮る。
くし形に切ったたけのこ、型抜きした人参を加えてさらに煮て味を煮含める。

「魚最高!また、会いましょう!!」



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2008年03月03日

はまぐり



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今日は3月3日

桃の節句、雛飾りそしてはまぐりを食べる日です。

このひな祭りにハマグリを食べるという風習は
ハマグリが元々の組合せ以外の貝殻とはぴったり
かみ合わないことから、よい伴侶にめぐり合える
ようにとの願掛けであるといわれている。
(はまぐりのかみ合わせの部分に小さい突起が
いくつかあってそれがかみ合わないのです。)

特徴としては長さ約8cm、幅約3.5cm、高さ約6.5cm
ほどの丸みを帯びた三角形の貝殻を持つ。

色は名前のもととなる栗色から黄色に近いものまで
様々である。(浜にある栗だからはまぐり)

分布は東北地方以南に広く、淡水の影響のある
内湾の砂泥底に生息する。

現在は埋め立てなどで、瀬戸内海西部の周防灘の一部
有明海の一部などの局地的な生息地を除くほとんどの
産地で絶滅状態になり値段も高価になっている。

先日の売り場では中国産は100gで98円〜128円
国産は100gで298円〜598円であった。

一般に見るはまぐりはほとんど中国産で別種の
シナハマグリである。

輸入されたシナハマグリは、日本の浅海域で一時
畜養されても、「国産」「〜県産」や「地はまぐり
の表記はできない。
(つい何年か前までは少しの期間でも浜に備蓄すれば
国産になっていたが、今はほとんど偽装はない)

国産のハマグリシナハマグリは色が少し色が違い
見分けることができるが厳密ではない。

しかし、在来のハマグリと交雑して遺伝子交雑を
引き起こしている可能性も指摘されている。

国産のハマグリで有名なものは、三重県産「その手
は桑名の焼きはまぐり」の地口としても有名だが、
現在の三重県産のものはほぼシナハマグリである。
(何年か前に桑名の近くに住んでいたがハマグリ
取れるような浜はない)

茨城県産のものも"ハマグリ"として売られているが、
これはチョウセンハマグリという外海の砂浜を
生息場所とする別種で、鹿島灘が主要産地となって
おり、「地蛤(じはまぐり)」や「鹿島灘はまぐり
の名で流通することが多い。

千葉県産も、かつて多産した東京湾の真のハマグリ
ほぼ絶滅状態であり、今日では九十九里浜産の
チョウセンハマグリが主体である。

食べ方はお吸い物と大きければ焼きハマグリがお勧め
ただしビタミンB1を分解してしまう酵素アノイリナ
ーゼを含むため、生食には向かない。

これが鹿島、九十九里浜産



こんなものもハマグリでできてました。




「魚最高!また、会いましょう!!」




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